『相似形について』 強制的に外へ意識を向けさせられる。その渦中は気楽だけど心はどんどん空っぽになっていく。 もとから空っぽの心に気づかないですむなら幸せだけど、ひとの意識に押し潰されて、自分に何も残っていないと気づくととても恐ろしくなる。 ひ…
『インディアン様』 「またドリームキャッチャーだ」 和歌山奈々は声に出さず呟いた。 女子生徒の渡す硬貨を半ば自動的に受け取り、レジを打ちドロアーから釣り銭を渡す。彼女が『ドリームキャッチャー』と名づけている、紐の結わえられた五十円玉はレジの硬…
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